好きになった彼は幽霊でした。
「ねぇ、雪姫ちゃんはサンドイッチが好きなの?」
「割と好きな方です…。」
「へぇー、そうなんだ!じゃあ、趣味は?」
「えっと、読書です…。」
「へぇー、どんな本が好きなの?」
「…古文の本です…。」
「マジで?古文って古典の!?すげぇな!じゃあ━━━…」
うぅ…質問が多い…!
そんな私に気付いたのか、夏菜ちゃんが龍平君を止める。
「ちょっと、龍平、質問し過ぎ!雪姫ちゃん困ってるじゃん!」
「あ、ごめん!テンション上がって、つい…!」
「いえ、大丈夫ですよ。」
「あ、雪姫ちゃん。敬語じゃなくていいよ?」
「あ、えっと……。」
「雪姫ちゃんはね、初対面の人には敬語なの!私も最初そうだったんだから!」
「え、そうなの?雪姫ちゃん、真面目だね〜!」
なんだか、さっきから名前で呼ばれるけど、優馬君意外の男子に呼ばれるって変な感じ…。
それに、龍平君の隣だとなんか違う。
緊張してるんだけど、なんていうか…ドキドキしないっていうか、優馬君の時とは全然違う。
やっぱり優馬君が好きだからってことなのかな。