好きになった彼は幽霊でした。
ドキン、ドキン、と鼓動が早くなる。
少し体が離れて優馬君と視線がぶつかって更に顔が熱くなる。
「ふふ、雪姫ちゃん、顔真っ赤だよ?」
「━━━…それは優馬君がっ…。」
「んー?俺がなにー?」
「……っ!?」
また、いつもの意地悪な顔。
からかわれてると分かっていても、その表情に心惹かれてしまう。
「あ、今日も星いっぱい出てるね。」
優馬君に言われて窓の外の夜空を見る。
「そうだね。優馬君はなんで星好きになったの?」
「んー。小さいのに綺麗に輝いてる星見てると、なんか元気になるんだよね。」
「あっ、私も!」
「君も?俺達、気が合うみたいだね。」
「うんっ!」
「…ふふ、俺と同じで嬉しい?」
「うんっ!すっごく!」
「もう、雪姫ちゃん、素直過ぎ。可愛い。」
優馬君に可愛いと言われて、ドキドキが止まらなくて、話を本題に逸らす。
「そ、それより…残りの未練ってどんなのなの?」
私の質問に少し黙ってから、静かなトーンで話始める優馬君。