姿の見えない君と恋をしよう
「うん。」

と僕は、自分の口が自分のモノでは無くなったかのように、答えていた。

勿論、僕は驚きの余り体の全ての動きが止まった。

唯一、心臓だけは動いていたようだ。

生きてはいる。まだ幽霊にはなっていなかった。

「じゃあ、私は帰るね。」

そう言って、彼女は僕の部屋から出ていった。

僕は、頭を抱えていた。

僕の頭の中が、後悔という言葉に占領された。

僕は、ベット倒れ込んだ。

そして、僕の視界は侵食する様に黒色に染まった。
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