友情というの名の下に
袋から無残にも飛び出した容器が麻奈の悲しみを誘う。

そんな麻奈をみて愛華が

「ほんとドジだねぇ麻奈は。ちゃんと誤りなよ」

そう言って愛華はぶつかった人に目をやる。


――・・・。

愛華は言葉を失いかけたと同時に倖の腕を優しく掴んだ。

彼女は下を向いている。

今にもパンの入った袋が落ちそうだった。

「うち等先教室行ってるから!おいでね」

そう言って愛華と倖は逃げるように去っていった。

目の前に残ったのは、無残なカルボナーラとぶつかった相手。



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