友情というの名の下に
どこか不安になってしまった。

廊下を駆け回りトイレも探した。

手に握りしめているカルボナーラの袋の中身はさっき以上にぐちゃぐちゃ。


でも、心の中がえぐられる様な間隔がうまれていた。


たどり着いた先は屋上。


時々授業をサボる度にここに来ていた。

3人で携帯をいじりながら広い空を仰ぐ。

そんな何気ない時間が幸せを感じさせていた。



ドアを開け
水の溜まっているタンクが並ぶ1段上の倉庫みたいなプレハブの上によじ登った。

麻奈の予感は的中し愛華と倖が座っている。


「ごめんね。麻奈」

愛華は麻奈に手を合わせる。

倖は俯きっぱなし。

「ちょっと悪いけど席外してくれるかな?」

愛華の目から伝わるものが事の重大さを現す。

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