友情というの名の下に
誰もいなくなった教室。


『鍵はちゃんと職員室に!!』って書かれた黒板が麻奈と倖を見ている。


「麻奈あのね…。」

外の部活の声で聞き取れないくらいのか細い声。

今日バスケはお休み。

顧問がぎっくり腰らしく教えてくれる人がいないから等分は休み。

インターハイもまだまだ先の事だからリフレッシュするようにと…。



「一輝…。知ってるよね?今日話してた人」

一瞬びっくりした。

なんで一輝と話していた事を知っているのか…。

「うん。」

「気づいたと思うけど彼氏なんだよね…。」

倖の言葉が過去形でないことに、まだ終わっていないのだと確信する。
< 23 / 38 >

この作品をシェア

pagetop