時を超えて君想ふ
「オーイ、総司ィー?
おめェ何やってんだァ?」

そんな声がボクたちの沈黙を破った

「あ、土方さん
怪しいヤツ捕らえてきました」

土方って、
あの土方歳三(ヒジカタ トシゾウ)?
鬼の副官の?

ボク、今日悪日なのかな?
運が悪すぎる
なんとか誤魔化さないと

『怪しくないです
迷子です』

キリっ、こんな曇りなき目
ふん、よゆーだぜ!このまま、野宿回避!

「迷子だァ?
ンなモン拾ってきてどーする」

『一晩泊めて下さ 「長州の者かもしれません
僕の名前と所属を知っています」』

間を入れずに言ったのに、
沖田総司さんがムリやりはいってきた
サイアクだ

「あ?」

「腕も立つようです」

「あ゛?」

眉間にしわ寄せて、地の這うような声を上げる

そして、ジーッと見てくるので、
なんとなく逸らしたら負けだと思ったから、
その目を見返す

「ほォ?
まァ、まず中で聞くこと聞こうか
来い」

と土方歳三に腕を掴まれ、
敷地内に連れてかれた

沖田総司の時とは違い、
ボクは腕を振り払わなかった
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