時を超えて君想ふ
屋敷に入ると、
生活感丸出しの部屋に連れられた

机の上には大量の半紙
布団は畳まれておらず、
これが万年床なのか?と少し感動
(ボクはベットしか使ったことがない)
そして、若干『におう……』

「ああ゛?」

「ん゛!ッククッ」

『なんでもないです』

ボクは匂いに敏感だから、ついウッカリ
でも、事実だし

多分、土方歳三の私部屋なのだろう。

「土方さーん、臭いらしいですよ?
臭うんですよ?
イヤですねえ?」

「あ?総司、てめェ何が言いたいンだァ?」

「あ、喋らないでくれますぅ?
鼻が曲がっちゃいそうです」

「なァ、その鼻潰してやンよ?そーしたら、
曲がる鼻なんかなくなる」

「その前に土方さんが土に還ればいいんです!
良い案でしょう?」

沖田総司が土方歳三をからかっている

なんでボクはココに連れて来られたのだろう
小部屋みたいな尋問部屋みたいなところに連れてかれると思ったんだけど……

んーっと

展開が全く読めない…


「総司ィ、近藤さん呼んで来い」

「了解です」

それでは、と言って沖田さんは部屋を出ていった

さっきまでわちゃわちゃしてたのに切り替えて早いなー

ん、まてまてまて
ボクは土方歳三と2人きりである

土方歳三はボクから視線をそらさず見ていたが、「ふぅ」と息を吐き出して、目をそらした

無言の空間だったが、不思議と心地よく感じた

男と2人きりの状況は、
ボクにとって最悪な状況といっても
過言ではないのに

??なんで
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