時を超えて君想ふ
「じゃあ、これから質問をする
正直に答えろ
怪しい動きをしたら、その首が飛ぶと思え」

わお、とても物騒な脅し
江戸時代は現代の平成と比べたら
随分と自由がないなー

こんな状況なのに、
気楽でいる自分はこの瞬間を楽しんでいるのか、それとも
自分自身の悲願が叶うと胸を躍らせているのか

いずれにせよ、神経が図太いのかもしれない

「チカ、てめェは何もンだ?
長州の間者か?」

『違います』

「何故総司の名前と所属を知ってンだ?」

『それは……』

目線が下がる
ボクは約150年前からタイムスリップしたから、貴方方のことは歴史の教科書から学びましたーだなんて言えない
言った方が即アウトでしょ

「言えねエのか?
なら、質問を変える
何故迷子なンだ?」

『気がついたら、道にいました』

それも言えない
だって、知らないもの
でも、この流れは危ない
土方の眉間に谷間が…!


「あ?
そんな嘘が通用すると思うな
正直に言え
ココを偵察にでも来たンだろ?」


『違います
ボクは貴方方に危害を加えるようなことをしません
本当に迷子なんです』

「僕の腕を払ったり、攻撃したのは何でです?」

『…驚いたからです』

「驚いてした動きにしては可笑しかったですよ?
元々僕を殺そうとでも考えてたのでは?」


『殺す……?
ボクが沖田総司を?
どうして…?』

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