時を超えて君想ふ
指定された席に向かっている途中
クラスメイトたちの言葉が聞こえた

かっこいい、と

ん?ー??

疑問には思った

そして、学校で1週間過ごすと、よく分かった

ボクは女子にモテる部類にはいる容姿だった
当時から身長は高かったし、現在は全国の平均を10cm以上超えている

身体を動かすことは好きだし、
体力には自信がある。
勉強はそこそこできる。

愛想は悪い方じゃないと思っているし、
そんなに鈍感でもない
適応能力も普通だと思う

だからか1ヶ月も過ぎれば、
自分が周りからどう言われているかにはすぐ気づいた

まあ、結構分かり易かったし、とてもね

《 白百合女学園の王子様 》

周りからは様づけで呼ばれることが多くなった

哀しいかな
ボクの性別は女である

転校して、嫌われるのではなく好かれていることはとても嬉しい

くどいようだが、ボクは女である

女子校、男はいないに等しい
(おじいちゃん先生とおじいちゃん用務員さんは除く)

まさか、女子に王子様扱いされるとは思わなかったよ…


当初、周りの生徒たちの言動にはどう対応するか悩んだり、迷ったり、したけど、
自分らしくあれば良いと思って、
マイペースで過ごしている

けして、まあいっかあ、と楽観したわけではない
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