伝説となったK
Kは母親のおかけで運良く生きていたが、
それが仇となり、今こんな事になっていると
瞬時に判断できた。
こんなときに家系の血が憎くなる。
その日は、説明されて真っ白な部屋に
連れていかれて拘束を解かれただけだった。
残りの時間は、黒が言うには
『頭を整理させろ』という事らしい。
そう言われても、Kの中では、
とっくに整理が出来ていて、つまらない1日だった。
そして。この実験室で目を覚ますのも
これで3度目。
そして、ここに来てから3日目でもあった。
白は既に部屋のガラスで仕切られている所で
座っていた。
そんな白を見ていたら黒が入ってきた。
黒は『今日から実験を始める。
今から出てくる椅子に座る様に』と言った。
言い終わってから黒は白に合図を出すと
白は何かのボタンを押した。
すると、壁に穴が開いてそこから椅子が出てきた。
Kは大人しく座った。
座った瞬間にセンサーがあるかわからないが
手首が椅子から離れないように拘束された。
『これでもうされるがままね』Kは思った。
このくらいは簡単に壊せる。
でも、それをしたら息子はともかく
旦那は殺される。確実に。