想いをのせて



「元気してた?」

「うん。ツイッターの通りだよ。慶介くんは?」

「うん、オレもツイッターの通り。この通り元気」

「お盆休みで帰ってきてるの?」

「そ。千歳は?」

「私は仕事だよ。接客業だからね」

「そっか、そうだったな」

「うん」


「……信じられないな」

少しだけ黙ったあと、私のカオをまじまじと見ながら言う。

「ホントだね」

照れくさくて、私はよそを向いた。


「あ、そだ。今日、虹出てたの知ってる?」

「え!?ホント?知らない知らない」

「オレ撮ったんだよ、」

そう言って、彼はズボンの後ろポケットに突っ込んでいたスマホを取り出す。

「きれいに撮れたから、送ってもいい?」

「うん、送って」

そして、慶介くんは操作する。


「よし、送った」

慶介くんが言い終わるとほぼ同時にツイッターの通知がある。
ダイレクトメールで送られてきた。

それは青空にかかるきれいなきれいな虹。

「わー、きれいだね~!」

やっぱり慶介くんの写真は好きだなぁ。


ん?

それとともに文章も送ってきてる。





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