想いをのせて


次に彼から連絡がきたのは1時間後。
帰宅して夕食を食べ終わった後のこと。

ずっとスマホのそばを離れず。

なにかしらの着信音があるたびにドキッとして、ツイッターの通知音が鳴るたびにソワソワ落ち着かなくって。

一緒に食事をしていた母親から注意を受けるほどだった。


そして、彼からの音信はツイッターではなく、lineだった。

“今どこ?”というline。
慶介くん本人からだった。

彼からの連絡なんて多分高校を卒業して以来。

本当に青空さんは慶介くんなんだという思いと、それをまだ信じられない思いが交錯してる。


“自宅だよ”

“よかった!
 今、千歳んちの近くのローソンにいる、出てこれる?”


え!
もうメイクも落としたのに!

それに10年ぶりに会うんだもん。緊張する!


でも、絶対に会いたい。
今会わなきゃ絶対後悔する。

あの頃の苦い経験はもうイヤ。


“わかった!
 でも、30分くらい待って!”

“了解”


私は急いで準備を整える。

メイクもそこそこに、慶介くんの待つコンビニへ向かった。


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