クリヰムソオダ
第一章
夏休み。
僕は君の家へと向かって歩く。
この暑いのに長袖を着て、だ。
なぜかと聞かれれば明確な理由がある。
日焼けをしない為だ。
君は僕のこの白い肌が好きらしい。
男なのに気持ち悪いと思われがちだったが、君がそう思うのであれば仕方ない。長袖着用だろう。
ミンミン
と何という蝉だか知らないが何かを喚いている。耳障りでしかない。音楽を聞こうかと思ったが、辞めた。
君の家に行く途中で交通事故にでも遭えば君も良い気はしないだろう。
やっと見えて来た赤い屋根の大きめの一軒家。僕の住んでいるボロっちいアパートとは大違いだ。
ピンポーン 。
呼び鈴を慣れた手つきで鳴らせば君が慌てた様にドアを開けて出て来た。
「今日来るなんて、聞いてないよ 」
「言ってないし 。」
そんな事を零しつつも僕を家に入れてくれるのはイイヤツなんだろう。感謝している。…と思う。
君はいつもと変わらなかった。
どうせまだ宿題も終わってないんだろう。オレンジジュースとお茶、どっちにする?と聞かれるといつもと同じ様にお茶と答えた。
君の部屋はやはり宿題の紙束で散乱していた。
やろうとは試みたらしい。出来なかったようだが。
「…お願い。」
彼女は主語も何も言わずそれだけ言った。
「仕方ないな ぁ。」
僕は君の家へと向かって歩く。
この暑いのに長袖を着て、だ。
なぜかと聞かれれば明確な理由がある。
日焼けをしない為だ。
君は僕のこの白い肌が好きらしい。
男なのに気持ち悪いと思われがちだったが、君がそう思うのであれば仕方ない。長袖着用だろう。
ミンミン
と何という蝉だか知らないが何かを喚いている。耳障りでしかない。音楽を聞こうかと思ったが、辞めた。
君の家に行く途中で交通事故にでも遭えば君も良い気はしないだろう。
やっと見えて来た赤い屋根の大きめの一軒家。僕の住んでいるボロっちいアパートとは大違いだ。
ピンポーン 。
呼び鈴を慣れた手つきで鳴らせば君が慌てた様にドアを開けて出て来た。
「今日来るなんて、聞いてないよ 」
「言ってないし 。」
そんな事を零しつつも僕を家に入れてくれるのはイイヤツなんだろう。感謝している。…と思う。
君はいつもと変わらなかった。
どうせまだ宿題も終わってないんだろう。オレンジジュースとお茶、どっちにする?と聞かれるといつもと同じ様にお茶と答えた。
君の部屋はやはり宿題の紙束で散乱していた。
やろうとは試みたらしい。出来なかったようだが。
「…お願い。」
彼女は主語も何も言わずそれだけ言った。
「仕方ないな ぁ。」