取り戻したい・・愛
8 彼と友人

✫✫風香



私は、高校を卒業すると
大学には行かずに
アパレル業界に就職した。

安西の家も出て
一人で暮らしている。

養父も養母も
色々言ってきたが
聞く耳をもたなかった。

だが、一年、二年と過ぎると
一生懸命やる風香に
養父、養母とも
そんなに好きで
頑張るなら・・と言ってくれた。

3年目には風香は
店を任せられる程になり
店長として更に頑張っていた。

誰も、風香が安西財閥の養女だとは
知らなかった。
風香が、そんな事を楯にしていなかったから。

その事も養父達は誉めていた。

そんな日に養母から
「風香ちゃん。
今日はお父さんの会社関連で
パーティーがあるのだけど
私のお友だちが体調が悪くて
私は、そちらに行かないといけないから
お父様のパートナーを
お願いできないかしら。」
と、言ってきた。
「その日は、何もないので
大丈夫ですよ。」
と、答えると
養母は喜んでいた。

今は、自分が自立して
自分自身も認めてもらい
風香は、前のような感情は
養父達になかった。

育ててもらったんだから
ちゃんと孝行はしたいと
思えるようになっていた。
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