取り戻したい・・愛

✫✫意識を無くす


春仁は、その場を蓮に任せて
海翔をつれて矢野の車に乗り込んだ。

「海翔、心配ない。
ママは、大丈夫だからな。」
「ほんと?」
「ああ、大丈夫だ。
パパもついてるから。」
と、言うと
海翔は、コクンと頷いた。

陽翔から、
「病院に着いた。」
と、連絡が入り
「今、診察してもらっているが
意識は戻ってない。」と。

少しすると、親父も病院についた。

海翔は、
「パパっ!!」
と、俺に飛び込んできた。

俺は、海翔を抱き上げて
親父と一緒に
診察結果をきいた

だが、
体にも頭にも異常はなく
ただ······
「海愛が目覚めることを
拒否しているのではないか」
と、言われた。

親父は、
「個室に移して
万全の体制で診てくれ
入り口には組員をつける。」
と、言った。

俺は、海翔に
「ママは、少し入院となる
ママが、目を覚ますまで
頑張ろうな。」
と、話していると
「陽翔、陽子さんに連絡しておけ。
詳しくは、病院で俺が話すと」
「ああ。」
と、言って、
海翔を親父に渡して
陽子さんに連絡した。

陽子さんは、びっくりして
病院に飛んできた。

来るなり、親父の胸元を
激しく揺すった
「なぜ?
なぜ、あなたの側にいると
海愛は、傷つくの?」
「すまない。」
「陽子さん、親父のせいじゃない。
海愛は、部屋に入ってきた
姐さんをみた瞬間、叫びだして・・」
「姐さんって。
もしかして、あの女?」
と、訊いたら
親父は、
「そうだ。」
と、答えると
陽子さんは、うなだれた。
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