村山くんは今日も無気力。
* * *

「れ~おきゅ~ん、月曜日からさすがのモテっぷりっすねえ~?」




「……どうでもいい。優哉うざい」




玲央は靴箱の中のラブレターの束を優哉先輩に押し付けて上履きに履き替えた。




ちなみに優哉先輩の腕には紙袋が2、3個かかっていて、さらにその中には手紙やらお菓子やらプレゼントやらが詰まっている。

校門から靴箱まで歩いてくるだけでそんなにプレゼントがたまるなんておかしいと思うよ。



「優哉先輩ももてもてじゃないですか」




「ほんとにね!!人のこと言えませんよぉ~?」




潮音の真顔のツッコミに優哉先輩は苦笑い。




「じゃ、ばいばい2人とも」




残念なことにあたしたち2年生と玲央たち3年生はフロアが違うのでここでいったんお別れ。




「あ~あ、玲央不足で倒れちゃいそう」




「今まで一緒にいたくせに」




「細かいことは気にしないでよ潮音ちゃん」

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