lumière



正直、実家から通う手もあったがせっかくだからとお母さんとメイドさん達にすすめられた。







「少し心配だが、お前達楽しめよ?」











「「もちろん!」」










「うふふ、元気がいい事♪」









ガチャ







「おはょ〜……。」






「「「「おはよう、諒時(兄)」」」」







「おー……。」








他愛もない話をしていると兄の諒時がリビングに来た。
ちなみに1番上の姉は大学生のため一人暮らしで遠方で暮らしている。
そのため、今家には私達は5人と使用人の人たちしかいない。







「飯だ〜……。いただきます。」








相変わらずマイペースな兄だ。







「ところで、諒にぃ。うちの高校ってそっちから見たらどんな感じ?」











「ん〜、一言で言ってしまうならば金持ちがいる学校だ!」















「兄貴が言うなよ、充分兄貴んとこも金持ち学校じゃねえか」





ベシッと笑いながら兄で突っ込む我が弟よ。
言い換えれば、諒にぃ脛を蹴ったということ。






うん、痛そうな音だ。













「いてて……。そうそう、金持ちがいる学校といえど凪高と星高は族に入ってるやつがいるから気をつけろよ?」























「「分かってる、まっかせて(ろ)!!」」













「あはは、さすが双子。マッチング率高ぇ」










別名北の星高、南の凪高と呼ばれる二つの学校は金持ち学校だが、校風が緩いらしくお坊ちゃん、お嬢様たちが自由にやっているらしい。




あ、金持ち学校と言っても普通の一般の生徒もいるのでちょっと豪華な私立高校と説明した方が正しいと思う。








「で?お前らその容姿のまま学校行くのか?
あと、父さんと母さんもそのまま入学式行ったらこいつら穏やかな学校生活は送れねぇぞ?」











あ、確かに。私と遥介の容姿は目立つらしいし。お父さん達が来たら金持ちのご子息たちがいて相楽コーポレーションのって騒がれかねないということだ。








「大丈夫。私と遥介はこのウィッグとカラコンつけていくから。」










私が出したのは茶髪セミロングのウィッグと黒髪ショートのウィッグ。青と茶色のカラコン。








「じゃあ、俺は黒髪ショートと青のカラコンな」






「りょうかーい」








「お母さん達も変装していくから安心してちょうだい♪」







親が変装って……。さすがうちの両親だ。










朝ごはんも食べ終わって学校へ向かうため玄関に向かっていると







「咲実様、遥介様」








「「トキさん!!」」







「気をつけて行ってくださいね?」








「うん!気をつけていきます!」
「トキさん、俺達がいない間コハクをお願いします」







「おまかせください」







コハクは家で飼っている猫のこと。
特に私と遥介に懐いている1歳の白猫。






「行ってくるね〜コハク。ちゃんとご飯食べるんだぞ〜?」




ニャーン







「よしよし♪」










「では俺達は行きます」






「「いってきます!!!」」








『『いってらっしゃいませ!』』






トキさんやメイドさん、執事さん達に見送られ、諒にぃと一緒に学校に向けて足を進めた。






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