lumière
と、海月と世間話をしながら私達は各クラスへと向かった。
そこから学校説明やら授業説明やら受けてお昼頃に終わった。
説明の合間の休み時間にクラスメートと仲良くなれてひと安心。ただ隣の席が入学式当日で居たはずにも関わらず、ずっと空いてるのがきになったが。
「さっきから隣の席見てるけど、誰か気になる?」
彼女は、私の前の席の女の子〝田村 歌月〟雰囲気が落ち着いていて、クールビューティという言葉がマッチしている。
「うん。始めからいなかったからさ」
「いつもの事だから気にしないで。」
「いつも?」
聞いたところ、隣の席は宍戸 将樹と言う男の子の席だと。歌月の幼なじみで中学の時からいつもいなかったらしい。
ていうか、よく高校入れたな。おい。
「まさか、そのサボり魔くんって天才?」
「ちょ、サボり魔って」
歌月のツボに入ったらしく、お腹を抱えて笑っている。どこにツボった?と不思議に思っていたら
「いや、将樹のことハッキリとサボり魔って言う子初めてで」
「え、だって本当じゃんか」
「確かにそうだけど……!!」
また、笑ってる。
歌月さんよ。クールビューティなお顔が……。
いや、笑顔も素敵だけども。こんな、無邪気に笑うんだな〜なんて思いながら彼女の顔を見ていた。
「ふぅ。笑った笑った。まぁ、意味は今に分かるわ。急に笑ってごめんなさいね」
「そう。じゃあ、いいや」
聞いても、答えてくれそうもなかったため、諦めた。