エリート御曹司とお見合い恋愛!?
私はソファからおもむろに立ち上がり、倉木さんのそばに歩み寄る。倉木さんは不思議そうに私を見上げた。
「倉木さん、ありがとうございます。偶然とはいえ、わざわざお見合いの相手役を申し出てくださって」
どうして話してくれなかったのか、なんてことは言わない。もしかしたら、たまたま紀元さんから聞いたのかもしれないし。
それでも、わざわざ来てくれたのは、あんなまどろっこしいやり方をしてくれたのは、私や両親の顔を立ててくれたのだ。
最初から断ると、また私が両親から色々言われるんじゃないかって気を遣って。そうやってあの場を収めてくれたんだ、体調が悪いのにも関わらず。私は笑顔を作った。
「やっぱり倉木さんはヒーローです。私のことを助けに来てくれて。でも私、ちゃんと母に話しましたから。倉木さんに言われた通り、譲れないものがあるって自分の気持ちを伝えました。だからこのお見合いの件は心配しないでくださいね」
倉木さんは目を大きく見張ったあと、乱暴に頭を掻いた。
「俺はヒーローなんかじゃないよ」
その声は随分と低く不機嫌そうで、私はとっさに謝罪の言葉を口にするか戸惑う。その前に倉木さんが立ち上がり、見下ろしていた視線は見上げる形になった。その距離は随分と近い。
「べつに美緒のために行ったわけじゃない」
発言を否定され、体が羞恥心で熱くなる。もしかして私ではなく、お兄さんである紀元さんのためだったんだろうか。すると突然、正面から倉木さんに力強く抱きしめられた。
「倉木さん、ありがとうございます。偶然とはいえ、わざわざお見合いの相手役を申し出てくださって」
どうして話してくれなかったのか、なんてことは言わない。もしかしたら、たまたま紀元さんから聞いたのかもしれないし。
それでも、わざわざ来てくれたのは、あんなまどろっこしいやり方をしてくれたのは、私や両親の顔を立ててくれたのだ。
最初から断ると、また私が両親から色々言われるんじゃないかって気を遣って。そうやってあの場を収めてくれたんだ、体調が悪いのにも関わらず。私は笑顔を作った。
「やっぱり倉木さんはヒーローです。私のことを助けに来てくれて。でも私、ちゃんと母に話しましたから。倉木さんに言われた通り、譲れないものがあるって自分の気持ちを伝えました。だからこのお見合いの件は心配しないでくださいね」
倉木さんは目を大きく見張ったあと、乱暴に頭を掻いた。
「俺はヒーローなんかじゃないよ」
その声は随分と低く不機嫌そうで、私はとっさに謝罪の言葉を口にするか戸惑う。その前に倉木さんが立ち上がり、見下ろしていた視線は見上げる形になった。その距離は随分と近い。
「べつに美緒のために行ったわけじゃない」
発言を否定され、体が羞恥心で熱くなる。もしかして私ではなく、お兄さんである紀元さんのためだったんだろうか。すると突然、正面から倉木さんに力強く抱きしめられた。