エリート御曹司とお見合い恋愛!?
「そんな無理して話そうとしなくてもいいよ」
「倉木さんはエスパーかなにかですか!?」
再び心を読まれたことに、つい声をあげてしまった。倉木さんは目を丸くした後で苦笑する。その笑顔にさらに心臓が跳ね上がってしまった。
「顔色読むのは得意だけど、桜田さんは読むまでもないね。だだ漏れだよ」
「す、すみません。なにを話していいのか分からなくて」
この場合、倉木さんがすごいのではなく、どうやら私の問題らしい。ポーカーフェイスのひとつもできないとは。
「最初はお互いのことを話せばいいんじゃない? それなら、どちらかだけが話す必要もないだろうし」
「なるほど」
当たり前のことなのに、私はすごく感心してしまった。それぐらい異性とふたりというシチュエーションは私の人生であまりにも経験がなかったのだ。
「あとはそんな意識しなくても、相手が話したいタイプなら、聞き役に徹してやればいいし、話すのがあまり得意じゃないようなら、適当に沈黙があってもいいんじゃないかな。いつもいつも話し続けるなんて不可能だよ。無理したってボロが出るし、結婚するなら、どんな会話をするかよりも、一緒にいて落ち着くことの方が大事だと思うけど」
なんだか、倉木さんの言葉ひとつひとつがストンっと心に入ってくる。適当に異性と付き合っているとは思えない。いや、だからこその経験豊富さから出てくる言葉なのか。
どちらにしろ倉木さんは恋愛コンサルティングもできるのではないかと本気で思った。いつもの癖でメモを取りたいぐらいだが、この場ではさすがに控えた。
「倉木さんはエスパーかなにかですか!?」
再び心を読まれたことに、つい声をあげてしまった。倉木さんは目を丸くした後で苦笑する。その笑顔にさらに心臓が跳ね上がってしまった。
「顔色読むのは得意だけど、桜田さんは読むまでもないね。だだ漏れだよ」
「す、すみません。なにを話していいのか分からなくて」
この場合、倉木さんがすごいのではなく、どうやら私の問題らしい。ポーカーフェイスのひとつもできないとは。
「最初はお互いのことを話せばいいんじゃない? それなら、どちらかだけが話す必要もないだろうし」
「なるほど」
当たり前のことなのに、私はすごく感心してしまった。それぐらい異性とふたりというシチュエーションは私の人生であまりにも経験がなかったのだ。
「あとはそんな意識しなくても、相手が話したいタイプなら、聞き役に徹してやればいいし、話すのがあまり得意じゃないようなら、適当に沈黙があってもいいんじゃないかな。いつもいつも話し続けるなんて不可能だよ。無理したってボロが出るし、結婚するなら、どんな会話をするかよりも、一緒にいて落ち着くことの方が大事だと思うけど」
なんだか、倉木さんの言葉ひとつひとつがストンっと心に入ってくる。適当に異性と付き合っているとは思えない。いや、だからこその経験豊富さから出てくる言葉なのか。
どちらにしろ倉木さんは恋愛コンサルティングもできるのではないかと本気で思った。いつもの癖でメモを取りたいぐらいだが、この場ではさすがに控えた。