エリート御曹司とお見合い恋愛!?
倉木さんが予約してくれていたのは、夜景と料理がどちらも楽しめると謳われているレストランで、ガラス張りの店内は、まるで宙に浮いているような錯覚さえ起こさせる。
同じような高さのビルから漏れる光は、3D映画でも見ている気分だ。プライベート感溢れる席に案内され、私の胸は自然と高鳴った。
「綺麗」
思わず感嘆の声を漏らす。
「気に入ってくれた?」
「はい。私、高いところ大好きで。こうやって街や風景を見下ろすのが好きなんです。飛行機とかから見える景色も大好きで。すごい」
さすがにガラスにへばりつくような真似はしないが、私の視線はついつい外に向いてしまう。そうこうしていると、ウェイターが乾杯用のスパークリングワインを注ぎに来てくれた。どうやらコース料理を頼んでくれているらしい。
「では、桜田さんの初デートを記念して」
「その言い方はやめてください」
おかしそうにグラスを持つ倉木さんに小さく抗議をする。それでも初デートとしてこんな素敵なところに連れて来てもらえて、文句なんて言ったらきっとばちが当たる。
気を取り直して、食事を楽しみながら、私はこっそりと倉木さんに視線を送った。くっきりとした目鼻立ちは、男女問わずに爽やかな印象を抱かせる。
警戒心を抱かせないと言うべきか。黒い髪から覗く大きな瞳に見つめられると、たしかにどんな相手でもなかなか彼を拒否することなんてできないのだろう。
なにか考え事をするときに右手をそっと口元に持っていくのは、彼の癖なんだということに最近気づいた。
同じような高さのビルから漏れる光は、3D映画でも見ている気分だ。プライベート感溢れる席に案内され、私の胸は自然と高鳴った。
「綺麗」
思わず感嘆の声を漏らす。
「気に入ってくれた?」
「はい。私、高いところ大好きで。こうやって街や風景を見下ろすのが好きなんです。飛行機とかから見える景色も大好きで。すごい」
さすがにガラスにへばりつくような真似はしないが、私の視線はついつい外に向いてしまう。そうこうしていると、ウェイターが乾杯用のスパークリングワインを注ぎに来てくれた。どうやらコース料理を頼んでくれているらしい。
「では、桜田さんの初デートを記念して」
「その言い方はやめてください」
おかしそうにグラスを持つ倉木さんに小さく抗議をする。それでも初デートとしてこんな素敵なところに連れて来てもらえて、文句なんて言ったらきっとばちが当たる。
気を取り直して、食事を楽しみながら、私はこっそりと倉木さんに視線を送った。くっきりとした目鼻立ちは、男女問わずに爽やかな印象を抱かせる。
警戒心を抱かせないと言うべきか。黒い髪から覗く大きな瞳に見つめられると、たしかにどんな相手でもなかなか彼を拒否することなんてできないのだろう。
なにか考え事をするときに右手をそっと口元に持っていくのは、彼の癖なんだということに最近気づいた。