エリート御曹司とお見合い恋愛!?
「だって倉木さん、いつも深刻そうな顔をしているクライアントさんを最後は笑顔にしちゃうじゃないですか」
いくら世界的なコンサルティング会社とはいえ、ここは日本だ。相手は大企業だけではなく、中小企業もあり、その中には本当に経営難で困っているクライアントだっている。
切羽詰まったような顔で訪れるクライアントを、本当はフロアで待っていればいいのに、手が空いていれば、倉木さんはわざわざ受付まで出迎えたりする。
そして倉木さんのクライアントは、なんだかんだで、最後はいつも笑顔で彼に感謝して帰っていくのだ。その様子はとても眩しくて、あんなふうに誰かに感謝してもらえるのが羨ましくて。
倉木さんがなんでも叶えてしまうヒーローのように見えた。
「ヒーローって。それが俺の仕事だよ」
「はい。でも仕事で誰かのヒーローになれるって素敵じゃないですか。それに、困っている私に対して、こうして付き合ってくださっているわけですから、やっぱり倉木さんはヒーローですよ」
照れているからかぶっきらぼうに返す倉木さんに私は笑顔で答えた。すると倉木さんは、逸らしていた視線を躊躇いがちに私に戻してくれる。
改めて視線が交わって、私は心臓を鷲掴みされた気分だった。倉木さんが気の抜けたような笑みを浮かべる。その顔が、なんだか倉木さんの素のようで、私の心臓はさらに苦しくなった。
いくら世界的なコンサルティング会社とはいえ、ここは日本だ。相手は大企業だけではなく、中小企業もあり、その中には本当に経営難で困っているクライアントだっている。
切羽詰まったような顔で訪れるクライアントを、本当はフロアで待っていればいいのに、手が空いていれば、倉木さんはわざわざ受付まで出迎えたりする。
そして倉木さんのクライアントは、なんだかんだで、最後はいつも笑顔で彼に感謝して帰っていくのだ。その様子はとても眩しくて、あんなふうに誰かに感謝してもらえるのが羨ましくて。
倉木さんがなんでも叶えてしまうヒーローのように見えた。
「ヒーローって。それが俺の仕事だよ」
「はい。でも仕事で誰かのヒーローになれるって素敵じゃないですか。それに、困っている私に対して、こうして付き合ってくださっているわけですから、やっぱり倉木さんはヒーローですよ」
照れているからかぶっきらぼうに返す倉木さんに私は笑顔で答えた。すると倉木さんは、逸らしていた視線を躊躇いがちに私に戻してくれる。
改めて視線が交わって、私は心臓を鷲掴みされた気分だった。倉木さんが気の抜けたような笑みを浮かべる。その顔が、なんだか倉木さんの素のようで、私の心臓はさらに苦しくなった。