隣の席の瀧くん
さっきの勢いとは違ってトボトボと廊下を歩く。
どこ行っちゃったんだろう…
せっかく決心したのに。
すると、職員室の前で担任の先生と保険の先生が話してるのが聞こえてきた。
「どうしましょう。
親御さん共働きらしくって」
「では、授業全部終わったら私が車で家まで瀧を送ります」
ーー瀧?
瀧って言ったよね?
「えっ、先生聞いてもいい?
瀧くん どうかしたんですかっ?」
「わっ、一ノ瀬か、びっくりした」
担任があたしが急に入ってきたものだからとても目を丸くしている。
「瀧くん今どこなんですか!?」
「それがあいつ、熱出したみたいで今保健室で休んでるんだよ。
瀧のやつが熱なんて珍しいよな」
「ええええっ!熱?!」
そんなの聞いてない!←(当たり前)
「え、おい一ノ瀬〜?!」
先生なんか無視!
あたしの足はどんどん保健室へと向かっていた。