隣の席の瀧くん




「そうだよ…

でも元気ならいらないよねっ?!あたし食べようかなーっ」


「ま、待って下さい。
……食べます。せっかく一ノ瀬さんが買ってきてくれたので」




そう言ってあたしの手からビニール袋を奪い、みかんゼリーを食べる。



ふっ、そんな急いで食べなくてもいいのに。





「それにしても悠人、花ちゃんは本当のところ彼女なの?」


「ブッ!!!!」



急いで食べていたせいか、瀧くんのお母さんの質問にみかんゼリーを吹き出す瀧くん。



「か、彼女って…何でそうなるの」


「え〜、普通にあなた達見てそう思ったからよ。花ちゃんなら可愛いし、いい子だし私は大歓迎よ〜」



えっ…


瀧くんのお母さんの発言に ボッ と顔が熱くなるのが分かる。




「まぁ…もうすぐそうなんじゃない?」


「へっ?」



え、待って待って、もうすぐそうなんじゃないーーーー?

イコールもうすぐ彼女って事?



待ってて。とは言われたけど、もう…待たなくていいの?




「きゃーーー!

悠人ったらあんたいつからそんな男に!もうっ!」


「うるさいなー、

一ノ瀬さん僕の部屋に行きましょう」


「う、うん」




瀧くんに手を引かれ、瀧くんの部屋に入る。





…パタン



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