隣の席の瀧くん
あたしは恥ずかしながらも、瀧くんの腕の中に飛び込んだ。
背中に感じる瀧くんの暖かさ。
お腹に回る腕。
……鼓動がとても早くなる。
「さっきは、杏さんと食べて下さいなんて言ってごめんね。」
そう言ってあたしの、肩に顔を埋める。
「謝ってくれたから許す!
……それにしてもくすぐったいよ、さっきから瀧くん」
首に瀧くんの髪の毛が当たってくすぐったい。
「んー、我慢して下さい」
「瀧くんの意地悪」
だけど、それが嬉しかったりもする。
瀧くん意外に甘えん坊だったり?
「ねぇ瀧くん、今日一緒に帰らない?」
「いいですよ。
どうしたんですか?急に」
「…….朝一緒に学校来れなかったから」
あああ…言っちゃった…
面倒くさい女だな、とか思われたかなぁ。