隣の席の瀧くん





「 帰ろっか…」


「う、うん…」



なんか、すごく照れる。


あたしはどうしても手を繋ぎたくて照れながらも瀧くんの手を掴み、繋ぐ。



「…怖いからね」


「素直に繋ぎたいから。
って言えばいいじゃないですか」



ば、バレてる。



「瀧くんは心の声が読めるエスパーなの?」


「フッ、何ですかそれ。
一ノ瀬さんの事なら何でも分かります」


「ほんと?

じゃあ好きな食べ物は?」


「チョコレート」


「誕生日は?」


「10月31日」


「えっ、何で分かるの?
あたし瀧くんに誕生日教えてないよ?」


「悔しいけど和くんに聞いたんです。」




……え、待って。

あたし…瀧くんの誕生日知らないんですけど…

どうしよう。

過ぎてたりして…っ








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