隣の席の瀧くん
「ただいまー!」
帰ると早速お母さんが迎えてくれた。
「あら、2人で帰ってくるなんて、どこかで会ったの?
あと…どちらかのお友達?」
「あ、急にお邪魔して申し訳ありません。あの…花さんとお付き合いしてます、瀧悠人と申します」
悠人くんがガチガチに緊張しているのがすごく伝わる。
ふふ、手がグーになってるし。
「へっ、やだっっ!
あなたが花の彼氏!
やだ〜〜男前さんじゃない〜〜!
もしかして、花が好きになってもらえない人の事好きになったって前にお母さんに相談してきた彼だったりするの〜?」
ーーーッッ!
「もうっっ!
お母さんもお兄ちゃんもベラベラ喋りすぎだってば!!!
ゆ、悠人くん行こ!」
あたしは悠人くんの腕を引っ張り無理矢理部屋に連れ込んだ。
下から「晩ご飯できたら呼ぶわね〜!瀧くんもよかったら食べてね〜!」
と声がする。
「一ノ瀬さん、腕痛い」
「わっっ、ごごめん!」
あたしったら…
そんな強い力で掴んでたの…