隣の席の瀧くん





「やっと気づいたか、花」


そう言ってニカッと笑う中本壮介こと壮ちゃん。



そう、あたしの幼馴染み。


でも何で?!


中学入学と同時に親の転勤で北海道に行ってたはずなのに。




「知り合いなのか?なら丁度いいな、中本はじゃあ一ノ瀬の後ろの席な」



まってまってまって、まだ色々と頭が整理出来てない。

何で壮ちゃんがここに?



「知り合いですか?」



えっ、

悠人くんがあたしとは目線を合わせずそう聞く。




「あ…うん、幼馴染み」


「へぇ…」




会話はそれっきりで終わってしまった。






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