隣の席の瀧くん
後ろから聞き覚えのある声がし、2人で振り向くとそこには、
「あ、伊藤さん」
がいました。
なんてタイミングなんだ……
ニコニコしながらあたし達に近づく。
「ねぇ…2人ってもしかして付き合ってるの?」
やっぱり悠人くん言ってなかったのかー。
ここはなんて言う?
あたしが言う?
「はい。付き合ってます」
悠人くんはすぐそう返事した。
何でだろう。
ただ、付き合ってる。って伊藤さんに言っただけなのに…泣きそうになる。
きっととてつもなく嬉しいんだ。
伊藤さんが悠人くんに気があるの知ってるから….だから不安で。
でもその不安を、一気にその一言で取っ払ってくれた。