隣の席の瀧くん




それは4年前ーー。



あたしと壮ちゃんはまだ小学6年生だった。




「壮ちゃん…ほんとに行っちゃうの?」


「ごめんね…花」




あたしはその頃、壮ちゃんとの別れがものすごく辛くて、悲しかった。


壮ちゃんとはほぼ毎日一緒にいて、大好きだったから。

幼なじみとしてではなく、ちゃんと異性として好きだった。




「でも…俺、大きくなったら必ず戻るから…絶対」


「うん…」


「俺ね、花の事っ…「壮介〜もう行くからおいで〜」



壮ちゃんは多分この時あたしに告白しようとした。

けど、お母さんに呼ばれてそのまま行ってしまったんだ。



…きっと、この事だ。














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