隣の席の瀧くん





「覚えてるよ。

あたしも壮ちゃんの事好きだったから。あの時期待してたし、待ってた… 」




毎日一緒にいて、優しくて、面白くて、そんな壮ちゃんの事ただの幼なじみだなんてその当時は思えなかった。


好きだったーー。




「待ってる、って約束したじゃん」




そう言って悲しそうに笑った。




「……俺はずっと花の事が好きだったんだ。北海道行っても、花の事しか考えられなかった」


「壮ちゃん…」


「花は簡単に忘れちゃったんだな。だってさっき俺が覚えてる?って聞いたら、今思い出したかのような顔してた」




どうしよう、どうしよう…

本当に忘れていた。


いや、でも思い出した。


あたしも壮ちゃんの事好きだったけど、4年という月日が流れてしまったんだ…気持ちなんて変わってしまう。



でも壮ちゃんは変わらずあの時のまま、あたしをずっと好きでいてくれてた。





あたし…最低だ。



「約束…破っちゃって…ごめん…っ」












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