隣の席の瀧くん
幸せな誕生日




修学旅行旅行が終わり、再び学校生活が始まりました。



…と、早速面白い光景が。




「瀧くん〜ははは」


「……」


「やる時はやる男なんだね〜瀧くんって、あたし印象変わっちゃた〜ははは、想像するだけでこっちがニヤける〜」



そう言って、杏が悠人くんの背中をバシッと叩く。




「……何なんですか、杏さん」


「ぶっ、修学旅行のホテルの部屋で…ふふふっ、本当はその真面目キャラ作ってるんじゃないのー?」




杏がそう言うと、悠人くんは眼鏡越しからギロッ と鋭い視線をこちらに向ける。




……わ、やべ。





「……花…」


「わ、呼び捨て♡」


「……そんなに口が軽いとは思いませんでしたよ。」



さらっと無視された。


悠人くんは、そう言って席から立ち上がる。




「わわわー!待って待って!
ごめんなさいごめんなさいっ!でもっ、杏にしか言ってないから!」



てか杏もご本人様目の前に言わなくていいのに…っ!




「図書室行ってきます」




ガーーーーーンン



怒らせてしまった…





「杏…あんなにがっつり分かりやすく言わなくても…」


「ごめん〜、あまりにも瀧くんの反応が面白くて…」




うるうるした瞳で謝る杏が可愛すぎて…
こんなの許すしかないじゃないか…










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