隣の席の瀧くん





悠人くんがそんな事を言うもんだから、あたしはより悠人くんにくっつく。




「は、ちょ…花?」


「悠人くんの馬鹿。
変な目で見られるとでも思ってんの?そんな奴らは放っておこうよ。

悠人くんの事何も知らないくせに…」


「……」


「ね?」




周りはあたし達が付き合ってる事は知ってる人はいるけど、ほとんどが知らない人ばかりだ。


廊下ってこともあって、かなりの人からの視線を浴びている。




”え、一ノ瀬って瀧と付き合ってんの?”


”意外なんですけど”




ちらほら聞こえてくる声。





「花、ありがとう」




チラッとあたしを見て ポンッ とあたしの頭を触る悠人くん。


これ…あたしの好きなやつ。



悠人くんは今、周りの声なんて気にしないで誘ってきてくれていてあたしに触れている。




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