隣の席の瀧くん
その日の帰り、あたしは悠人くんと一緒に帰っています。
「花の発想笑える。
休憩所って……っ、いくらなんでもそれはヒドイ…ははは」
まーだ、ツボってやがる。
「そんなにツボ?
そんなに笑われるとだんだんムカついてくるんですけどー?」
「はー、ごめんなさい。花はいつも予想を遥かに超えるので」
ムカつくっていうより、可愛すぎてムカつく。
「悠人くん、今日うち来る?」
「え?」
「あ、や…お母さんも喜ぶと思うし、見たい映画があってさ、一緒に見ない?どうかな?」
嘘。
もうすぐうちん家に着くこと分かってて、まだ一緒にいたくて誘った。
「じゃあ、お邪魔します」
「うん。どうぞ」