隣の席の瀧くん



「花、こっち向いて」



前を向くと、悠人くんが優しくこちらを見て微笑んでいた。



「悠人くん…?」



優しく悠人くんの手が頬に触れる。



「本当に好き」


「えっーー」



そう言って優しく唇を重ねたーー。



そして、離れると悠人くんが口を開けた。



「花に出会ってなければ、こんなに毎日楽しくなかったし、僕自身も変われてなかった。

杏さんや和くんとも仲良くなっていなかった。本当に感謝してるんだ」


「そんな…っ、あたしは何も…」



そして、大きな手の平をあたしの頭に乗せる。



あ……これ。


あたしが悠人君のことを好きになったきっかけの1つでもある。





「だから、ずっと僕と一緒にいてくれますか?」




< 297 / 299 >

この作品をシェア

pagetop