隣の席の瀧くん




瀧くん、いい人なのに。


そういえばどこ行っちゃったんだろう?

地味にあたしの一言で傷ついちゃったりして?!



「ちょっとトイレ!」


「え?花!」



あたしの足はどんどんと図書室へと動く。

瀧くんは絶対にここだ。



自分でも何をしてるんだか…

チャイムが鳴ったら隣の席に瀧くんは来るのに。
すぐに謝れるのに。





ーーーーガラッ



図書室の扉を開けるとやっぱり、


「いた…」



窓際の端の席で本を読んでいる。



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