隣の席の瀧くん
あたしっ、こんな杏と和にも言えないぃぃぃーー!!!
「はぁ…」
どうしよう。
ーーー『泣かないで下さい』
ボンッ
思い出すだけで顔が熱くなるのが分かる。
「花、早く食べなさい」
お母さん特製カレーを頬張りながらグズグズ考えていた。
「ねぇお母さん。絶対叶わない恋とかってした事ある?」
「なにあんた今そんな状況なの?」
「何故わかるーーー?!」
「そんな質問してくる時点でそうじゃない。バカね、あんた。
叶わないって、なに、不倫とかやめてよね〜流行りだからって〜」
流行りって。
「違うよ、同級生だけど…あたしなんて眼中にない感じなんだよねー」
「それなら簡単よ、眼中に入るように努力のみ!」
「なにそれぇぇぇ〜…あたしには難易度高すぎだってば〜」
振り向かせれないよ絶対…
「大丈夫よ、当たって砕けてみなさい」
当たって砕けろ…か。
『瀧くん好きっ』
『ごめんなさい。うるさくてバカな一ノ瀬さんに興味ありません』
何て、言われたりして…
言えないぃぃぃーー!無理だよーー!