隣の席の瀧くん
「おい、お前ら2人で数学資料室に置いてあるプリントの束持ってきてもらえるか?」
と授業中に頼まれ、あたしと和で行くことになった。
理由は簡単、授業中にお喋りをしていたから。
「まぢ最悪。和がこっち向いて話すからいけないんでしょ」
「はー?全部が俺のせいってかよ、お前もそれに返すからいけないんだろ」
「はい黙れー。もうさっさと取って教室戻ろうクソ暑い」
花粉の季節が終わったらあっという間に夏がやってきた。
資料室に着くまでずっと口喧嘩をしながら歩いた。
「ねー、和これの事だよね?」
机の上にドーーーーンと置いてあるプリントの束。
「一ノ瀬、これなに。宿題?」
「丸ちゃんまぢ鬼」
丸ちゃんとは数学の先生の事あたし達のクラスの担任でもある。
丸山先生だから丸ちゃんいたってふっつーなあだ名。