苦い蜂蜜
「まひろ、って呼んでいいよね?」

ー今更なんだよ笑

「私の手帳、読んでどう思った?こいつ病んでるなって、おかしいなってそう思った?それでいいの。私もわかってるから。私は狂ってる。みたいなの」

ーだから、何?

まひろの返答は予想外で、正論で、胸に棘が刺さったように胸がチクリと痛む。

「ごめん。ちょっと嬉しかったの。まひろなら分かってくれるって。思い上がってた。馬鹿だね、私。」

立ち上がろうとしたその時、まひろが咄嵯に私の腕を引っ張って抱きしめた。

「まひろ?」

ー俺は伽耶の味方だよ。初めから。だから何でも俺に話せばいいよ。ほら友達じゃん。

この熱い友情の長いハグに、私の鼓動は高鳴っていた。

まひろ、怒らないでね。この時から私はまひろがすきだった。友達として見たくなかった。

今のまひろは、自分勝手だった私を許してくれる?
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