おとぎ
次の日、待ち合わせ時間は早かった。
「六時に俺ん家な。」
家が近いからまだいいけど、
遊ぶだけなのに早すぎでしょ。
秀ちゃんの家に着くと、
バイクに乗ってる秀ちゃんがいた。
「眠い。
六時とか早すぎない?」
「ちょっと遠くに行こうと思ってな。
乗れよ。」
秀ちゃんはそう言ってヘルメットを
私にポンっと投げた。
「“乗れよ”って・・
免許持ってんの?」
「いーや。
高校入ったら即行取ってやる。」