おとぎ




次の日、待ち合わせ時間は早かった。

「六時に俺ん家な。」

家が近いからまだいいけど、

遊ぶだけなのに早すぎでしょ。


秀ちゃんの家に着くと、

バイクに乗ってる秀ちゃんがいた。


「眠い。
 六時とか早すぎない?」

「ちょっと遠くに行こうと思ってな。
 乗れよ。」

秀ちゃんはそう言ってヘルメットを

私にポンっと投げた。

「“乗れよ”って・・
 免許持ってんの?」

「いーや。
 高校入ったら即行取ってやる。」






< 27 / 116 >

この作品をシェア

pagetop