おとぎ




「遠くって、どこに行くの?」

「秘密。」

私を乗せたバイクは前へ進んだ。

「あず、共犯者だから。」

「え!?」

「俺、無免許だもん。」

「えぇ!!?って、知ってるけど・・
 普通の運転した事あるの?」

「親父に教わって何度か乗った。」


あやふやだけど、なんだか頼もしく感じた。

それから、他愛もない話が延々と続いた。





< 29 / 116 >

この作品をシェア

pagetop