おとなりさんは後輩くん。

「そんなことないよー。……あ……」

クスクス笑いながらいた汐莉は、口を閉じる。そして、廊下の方を指差した。

「え…」

汐莉の指差した方向には、昨日、記憶のあるときに見た女子の群れる光景。

そして、そこでも存在感を放つかのようにして身長の高いあの湊斗くんがいる。よく見てみると、湊斗くんの男友達も一緒なようだ。


「ほぉー、相変わらずなハーレムっぷりだねぇ」

「そうだね…ちょっと、私は見たくなかった」


湊斗くんに会うと、今朝の恥ずかしい記憶が鮮明に思い出されるから、避けたかったはずなのに。

と、汐里と一緒に湊斗くんたちの集団に目を向けていると、湊斗くんとふいに目が合う。
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