おとなりさんは後輩くん。
はじまりのはじまり。
大学一年生のときは、勉強に、サークルに、アルバイトにとにかく忙しくて、その中でも充実してて、なにもかもが満たされていた。
でも、すべてに慣れてきた大学二年生。
「なんっか…物足りない!!」
そう言いながら、目の前のグラスのお酒をイッキ飲みする私。
そんな私の名前は…
「ちょっ…陽向(ヒナタ)!イッキにそんなのんで大丈夫なの?」
心配して、私の顔を覗き込むのは、目がくりっと大きい二重の可愛い女の子。
「いーの!だって、今日は我がテニスサークルの新歓なんだからね、汐莉(シオリ)も飲もー」
お酒のグラスを右手に掲げ、汐莉の肩に腕を回す私。
志織は大学での友達一号で、私の良き理解者なのだ。