LOVE SITUATION


「ほら?ご挨拶して?」


「こんにちわ!!!伊藤理沙です!小学校3年生です!」


とあまりの元気の良さに田舎育ちはみんなこんな感じなのかなと思った。



「あらまぁ〜可愛らしい女の子ね〜。ほら、はやちゃんも挨拶しなさい!」


お母さんに背中を押され前に一歩出ると


その理沙ということ向かい合わせになった


「.....榊疾風....小学校3年」


俺が冷たく素っ気なくいうと

「よろしくね!疾風くん!!」

と言いながら手を差し伸べてきた



あの時の俺は素直じゃなかったし

恥ずかしさもあってか

「そ...そんな汚い手...誰が握るかよ!!!!!!」


と叫んでしまった。



あぁ〜今思えば俺は何してんだろう?


あの後めちゃくちゃお母さんに怒られた記憶がある


だけどあいつは


ずっと笑いながら


俺と握手もしていないのに


ずっと手を差し伸べてきた



< 15 / 60 >

この作品をシェア

pagetop