LOVE SITUATION


[翔side]


近くの総合病院に連れの見舞いに来ていた。

昼の面会時間が終わったので外に出る。

冬なのに日差しが春みたいに暖かくて

時折寒い風が音を鳴らして駆け巡って行く

その時

フラフラと今にも倒れそうな女の子が歩いていた

風のせいでその子の黒い髪の毛が

美しく乱れる


その隙間から

かつて俺が一番愛してた


ってなんか古臭いから言い直し


中学校に付き合っていた元カノだった。



会うのはもう3年振りだった。


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