愛か恋かきまぐれか。
「ひかる、
目つぶって。」
ほかの女の子の跡が
わたしの跡にやっとなった時
いっちゃんはそう言って
わたしの目を大きな手の平で覆った。
「え、なに!?」
わたしが驚いたのもつかの間
わたしは鎖骨に
ちくっとした痛みを感じた。
おそるおそる目を開けると
ニッと笑ういっちゃん。
「俺とお揃い。」
自分の鎖骨を指さして
いっちゃんはそう言った。
「ひかるが俺のものだっていう証拠。
しるし。」
わたしはいっちゃんのもの。
大好きないっちゃんに言われた言葉が
嬉しくて
いっちゃんに抱きついた。
「ひかる、ほんとに可愛い。
俺が好きなのはひかるだけだから。」
うん…
うん。
いっちゃんの愛を感じる。
わたしが我慢をすれば
いいだけの話。
いっちゃんがわたしを好きなことは
十分すぎるほど伝わってるから
大丈夫。
そう思った。