愛か恋かきまぐれか。


「いっちゃん、それでね…」




手を握りながら

ぶらぶらと駅までの道を歩く。



たわいもない話ばかりをしながらだけど、

この時間がほんとに幸せ。







「あ、いっちゃん!

明日はわたしがお弁当作る!

だから、間食しちゃだめだよー」



「ひかる、料理上達したわけ?

前みたいなオールまっくろこげは

さすがに…」




そう言って

困ったように笑ういっちゃん。




「大丈夫だよ!

今日、試作してからやるし!

期待しててよ。」




自信満々に宣言したら


いっちゃんは

期待しとく

と言って、わたしの頭をなでた。




私を見る目が本当に優しい。

目が細くなって

少し頬が赤くなるいっちゃん。



たぶん、わたしも同じ顔してる。




恋してる顔。






< 14 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop