愛か恋かきまぐれか。
「てか、一哉。
明日、あたしお弁当作ってくる!
料理得意なんだよね〜」
さっきのわたしと
同じことを言う、さきさん。
「あー。んー。
まあ、残すかもしれねぇけどいいよ。」
そう言ってしまう
いっちゃんの気持ちがわからない。
「えーなんで、残すのぉ?
あたしのべんとは食べれないってか?」
「いや、ひかるが作ってくるって
言ってたし。」
ここでわたしの名前が出るなんて
思わなくて
わたしの肩がびくっとはねる。
「ハイハイ。
一哉のだぁいじなひかるさんね。」
「うん、超大事。」
そう言ういっちゃん。
わたしの胸がとくんと音を立てた。
そして、同時にザワザワと
経験したことのない感情が
わたしの中に
生まれるのに気づいた。
わたしもいっちゃんが
すごく
大事。
なのに……