愛か恋かきまぐれか。
「んーまぁいいや。
あたしのことも好きになってよ、一哉。
大好き。」
わたしの知らない女の子、
さきさんが
いっちゃんの名前を呼んで
大好き、と言う。
2人が体を重ねているのに
石になったように
動けないわたし。
「俺はひかるが好きだけどね。
ひかるが超好き。」
ほかの女の子を抱きながら
わたしが好きだと言う
いっちゃん。
それが
嬉しくて
悲しくて
残酷に思えて
滑稽にも思えて
……気持ち悪かった。